漫画『コウノドリ』、ドラマにもなってるし、漫画も売れているので知っている人も多いんじゃないかと思います。
妊娠・出産をテーマにした数少ない漫画です。
テーマは、<普通の出産>はあり得ず一人ひとりの生誕にはドラマがある、ということと私は思っています。
未熟児、切迫早産、災害の中での出産、生まれた子を取り巻く家庭環境、障がい…。
おそらくすべての出産は大小含めればいろいろな問題がありますが、それを乗り越えて誰しもが生まれてきている、当たり前なんですけど忘れられがちな部分に日を当てる漫画です。
優しさあふれる主人公の鴻鳥(コウノトリ)さんと同僚たち、いろいろな妊婦。
男には特に読んでもらいたいコウノドリ
やっぱり妊娠・出産は女性が主役の場だと思います。
でも、男性もサポートはすべきだと思いますが、それには思いやりが必要で、思いやりのためには想像力が必要です。
そして、知識があったら想像力はどんどんリアルに近づいていくんじゃないかと思っています。
漫画の中で45歳の女性が子供を産んだ後に出血が止まらないため子宮を取る話がありました。
下記が作中での女医の方と病院院長の会話です。
助産師「院長、何歳でしたっけ?」
院長 「今年で63」
助産師「じゃあもう金玉いらないね」 (コウノドリ第五巻より)
衝撃を受けました。
金玉いる!必要!
何かに優しくなる、というのはこういう想像をできるかどうか、だと思いますが、それにはやっぱり知識であり経験が必要だなと、再確認しました。
もう、全男性にはここのシーンだけでもいいので読んでもらいたいと思います。
男性と女性の出産・妊娠に関する知識・イメージは全く違うので少しづつ穴埋めをするべき
出産・妊娠に関して知っていることや感じていることには男性側と女性側で大きなギャップがあります。
ほぼ女性の方が知っていることが多いでしょう。
でも、まずはギャップを確認すること、そしてそれを埋め合わせていくこと。
これをすることでヒトの出産・妊娠への不安が少しづつでも減っていくのではないかと思ったりしています。
この漫画は、その手助けをしてくれる優しい物語です。
漫画の主人公のモデルになった産婦人科医が書いた、男性向けの新書です。こちらも妊娠・出産前には必読の書。